ヨーロッパを自転車で走ると、1日の距離が思ったより伸びません。
答えは簡単。脚力がないから。にも関わらず5分おき、ひどいときは数百mおきに写真を撮りたくなるポイントがあってついつい止まってしまうから。
何もせずに通り過ぎてしまうのがもったいなく、ついつい撮ってしまいます。実際、平均速度は20km/h~25km/h程度じゃないだろうか。途中の観光地に立ち寄ったり、目的地に着いてから歩き回ったりすると、距離はもっと短くなります。
そこで、次の自転車旅に備え、アクションカメラを購入することにしました。
候補はGoPro
以前からSony、Panasonicなど気にはなっていたものの、自分の中ではGoPro一択。今でもアクションカメラの代名詞的存在です。
GoProは、ライバル各社の製品リリースに押され、業績も落ち気味で株価もピーク時の1/4になっていましたが、今年になって約2年ぶりにHero5という新機種が発表されました。
参考までに記事作成時点の株価。
この新機種、手振れ防止、防水、音声コントロールという特徴を持ったもので、自転車にマウントしてロングライドするにはぴったりのカメラ。そして、このHero5には2つのラインナップがあります。
GoPro Hero5 BlackかSessionか
GoPro Hero5にはBlackとSessionの2ラインナップがあります。どっちを買うべきか、かなり悩みました。見た目の大きな違いは、Blackはタッチディスプレイがついて、映像を見ながらの撮影や画面での設定ができます。対してSessionはカメラだけのシンプルな構造。
写真でいうとこれらです。今購入できる機種。真ん中がHero5 Black。右側がHero5 Session。左はHero Sessionといって旧機種なのでこれは候補から除外。
まずはHero5 BlackとSessionの共通項
- 防水10m
- ワンボタンコントロール
- 風音低減
- 音声コントロール
- 手振れ補正(ビデオ安定化)
- クラウドへの自動アップロード
特徴的なのが、本体だけでも防水10mであること。雨が降ってきても防水ケースはいらないんです。それから音声コントロールが付いていて、声で録画を開始することができます。次に風音低減。ちなみに本体の前後に2つのマイクがついていて、前側のマイクで風音が大きい場合に備え、後ろ側で音を拾うことができます。
最後のクラウドへの自動アップロードは、この記事を書いている時点では日本ではまだ使用できませんが、2017年1月からGoPro Plusという有料サービスに登録すると、ネット接続時に撮影した映像が自動でクラウドへアップロードされるようになるようです。これを使う気になったら後日レビューします。
両者の違いと選んだモデル
両者の大きな違いは次の通り。
機種 | Hero5 Black | Hero5 Session |
定価 | 47,000円 | 36,000円 |
タッチディスプレイ | あり | なし |
スマホアプリ | あり | あり |
音声 | ステレオ | モノラル |
GPS(ジオタグ追加) | あり | なし |
写真 | 12MP | 10MP |
写真 WDR(多重露出撮影) | 可 | 不可 |
写真 RAW形式保存 | 可 | 不可 |
バッテリー | 交換可 | 内蔵 |
自分の場合、動画メインのつもりなのでWDR、RAW形式保存は不要。GPSはスマホがあるのでこれも不要。ディスプレイはスマホと連携すればいいので、なくても大丈夫。むしろディスプレイがないと本体がコンパクトになるというメリットが出ます。
唯一気になるのはバッテリー。Blackは予備バッテリーを持ち歩けば交換できますが、Sessionはバッテリーが完全内蔵型。
ただ、なるべく荷物を減らしたい自転車旅で予備バッテリーを持ち歩くのは大変。これは使用目的によってはメリットにもデメリットにもなります。Sessionsでも90〜120分くらいはバッテリーが持続するようなので、ちゃんと充電し、撮影しっぱなしとうことがなければSessionでも問題ないでしょう。
最後に動画の画質について。
両モデルを比較すると、画質に直結するスペックはBlackの方がやや上です。もちろん高画質であるに越したことはないのですが、撮影した動画の使い道はせいぜいyoutubeや当サイトにアップする程度。画質が上がるほど動画のファイルサイズが大きくなって保存や加工に苦労するので、今は1080p/60fpsで十分。このフルHD画質であればBlackでもSessionでもどちらのモデルでも満たします。
つまりは、自転車旅行の記録を残す目的のホビーユースカメラとしてはスペックの違いは大して気にならず、結局は軽量コンパクトさ、(Blackと比較した場合の)価格の手頃さが最後の決め手となり、Hero5 Sessionを選択することになりました。
そして購入!
届きました。
後日、自転車にGoProを取り付けて、駒沢公園を走ってみました。
GoPro Hero5 Sessionのマウント
自転車へのマウントとして選んだのはGoPro純正のロールバーマウント。自転車に直接取り付ける場合、純正だとロールバーマウント(Ver2.0)とハンドルバーシートポストマウント(Ver2.0)の2つがあります。
ロールバーマウントは直径35 cm~63.5 cmに対応、ハンドルバーマウントは直径9~35 mmに対応しています。自転車に取り付ける場合、ステムかバーテープを巻いた上ハンになるので、ロールバーにしました。
ロールバーマウント(Ver2.0)
ハンドルバーシートポストマウント(Ver2.0)
ステムに取り付け、後ろから見るとこんな感じになります。写真の上面に見える赤丸のボタンを押すと撮影開始。
しかし、純正品のアクセサリーは高い。
GoProのビデオモード設定
GoProをスマホからコントロールする場合、GoPro Caputureというアプリをダウンロード・インストールします。
設定はカメラ本体でもできますが、これを入れると設定が一発で分かります。特にSessionは液晶が2行分しかなく、設定が面倒なのでこのアプリからだと設定が楽にできます。
設定した画質は1080p/60fps。Hero5から機能に取り入れられた手ぶれ補正はオンにしました。設定項目でいうと「ビデオ安定化」。ちなみにフレームレートを90fpsにするとビデオ安定化は使用できないようです。これが中々わからず最初は1080p/90fpsで動画を撮ったのですが、このフレームレートだと手ぶれ補正が効かないことに気づくまで何周も駒沢公園を走ってしまった・・・。
アプリの設定画面
実際に走ってみた!
駒沢公園のサイクリングコースを走ってみました。 実際に走ってみたときの映像が下。夏になると渋滞するジョギングコースもこの時期はガラガラで、自転車もスイスイ走れました。
映像は思っていたより画面がガタガタするという印象。でも、これくらいならなんとか許容範囲かな。