ロードバイクは軽さと速さを追求するもの。そもそも荷物を運ぶための構造になっていないため、キャリア用のダボ穴がないなどツーリングには不向き。自転車旅でよく見るパニアバッグをいくつも運ぶことができません。
かと言ってバックパックを背負って長距離を走りたくはないので、迷いに迷い、考えに考えた末に、2014年の旅ではリアキャリアにバッグを括りつけて運ぶことにしました。
使用したキャリアは、TOPEAK MTXビームラックVタイプ。スペック上は9kgまで載せられる強度があります。
これをピナレロに取り付けるとこうなりました。
(この時期バイクパッキングはまだまだマイナーな存在で、ぼくも知りませんでした。)
最初は荷物の容量を20Lに抑えようとしていたのですが、トレッキング用の荷物やキャンプ道具を色々入れていたら倍の大きさになってしまい、結局容量はその倍に。
シールラインの黒いバハバッグ40Lを手に入れて、この中に全ての荷物を入れ、バイクなどでよく見かけるコードでキャリアに縛り付けることにしました。
リアキャリアにバッグを載せてみると、写真のようになりました。で、でかいっ!
この写真は2014年にドイツで撮ったもの。
ご覧のようにバッグに日本国旗を挟んで走ったのに、ついに誰からも聞かれることも突っ込まれることもなく。キャンプ場ではこれを見ることなく、大体「日本から来たのか? それとも中国からか?」と聞かれました。
このキャリア、本来はMTB用で、ロードバイク用としてはTOPEAK RXビームラックVタイプというのが別にあります。
TOPEAK RXビームラックVタイプ
両者の違いは下の通りですが、MTXを選ぶポイントとなったのは、最大荷重と、取り付け時の工具の要否でした。荷物が重いので、何より最大荷重が大きいことが最優先!
比較項目 | MTXビームラック | RXビームラック |
用途 | MTB用 | ロードバイク用 |
最大荷重 | 9kg | 7kg |
天板サイズ | L280 x W120mm | L210 x W100mm |
重量 | 696g | 390g |
取付時の工具 | 不要 | 要(ネジ止め) |
これらにはそれぞれEタイプという、形状がV字ではなく真っ直ぐになっているものがあります。シートポストから天板が水平に伸びるので、重心が高くなることが心配。荷物が重いので、Vタイプにしました。ただしVタイプはフレームサイズによってはタイヤと干渉する可能性があるとのことなので要注意です。
MTXビームラックの最大荷重は9kgですが、自重を考慮するとキャリアに搭載できる荷物はせいぜい8kg。キャンプ場に泊まる場合のテントやマット、その他キャンプ用の装備も必要ですし、荷物や装備選びにひと工夫が必要です。
ちなみにヨーロッパのサイクリングロードで見かける長距離旅行中のサイクリストのほとんどは、前後左右にパニアバッグを搭載したスタイルで、ロードバイクに乗っている人はほぼ見かけませんでした。